海外カフェにおける日本茶の成功事例と今後の展望
2025-09-13・日本茶抹茶カフェ文化海外市場インバウンド
海外カフェにおける日本茶の成功事例と今後の展望
はじめに
抹茶ラテは、世界中のカフェで定番になりました。
でも、海外での日本茶ブームはそれだけではありません。
アメリカやヨーロッパでは、独立系カフェや専門店が次々と日本茶をメニューに導入しています。
この記事では、そんな「海外での日本茶成功事例」と「今後の可能性」をご紹介します。
1. 大手チェーンでの展開
-
Peet’s Coffee(アメリカ)
抹茶ティーラテを定番化。オーツミルクなど代替ミルク対応が人気。 -
Costa Coffee(イギリス)
季節限定から定番へ。抹茶は若年層に大ヒット。 -
Dunkin’(アメリカ)
手頃な価格で毎日飲める「抹茶ラテ」を提供。
👉 共通点は「健康的で新しい飲み物」として認知されていること。
2. 独立系カフェの工夫
-
Cha Cha Matcha(NY・LA)
カラフルでポップなブランディング。SNS戦略で若者に浸透。 -
Samovar Tea Lounge(サンフランシスコ)
抹茶セレモニーを導入し、文化体験型として提供。 -
MatchaBar(ブルックリン)
抹茶を「エナジードリンクの代替」として打ち出し、急成長。
👉 ポイントは「空間体験」や「ストーリー性」で差別化していること。
3. 日本茶専門店の挑戦
-
nana’s green tea
抹茶・ほうじ茶を軸に「日本茶カフェ」を海外展開。 -
辻利
京都ブランドを活かし、本格的な抹茶スイーツとともに人気。 -
伊藤園
ペットボトルやティーバッグからカフェまで多角展開。
👉 「日本茶そのもの」を主役にした形態は、観光客にも現地住民にも支持されています。
4. 成功のカギ
- 健康志向との一致(カテキン・テアニンの効能)
- 鮮やかな緑色がSNS映え
- ミルクや甘さのカスタマイズが可能
- セレモニーや体験型サービスで文化を演出
5. 今後の展望
- 抹茶以外の広がり(玄米茶ラテ・煎茶コールドブリューなど)
- 日常カフェでの普及 → 観光客だけでなくローカル客を取り込む
- 「海外で飲む → 日本旅行で体験 → 帰国後にEC購入」という循環モデル
- オーガニック茶葉やエシカル消費で欧米市場にアピール
まとめ
日本茶は、海外カフェで「健康」「体験」「SNS映え」の3要素と融合し、確実に広がっています。
次のステージは、抹茶以外の日本茶をどのように定着させるか。
観光・文化・ECを結びつけたグローバル戦略が、日本茶の未来を切り開くカギになるでしょう。
出典・参考資料
- 日本政府観光局(JNTO)「訪日外国人の食体験調査」
- 観光庁「訪日外国人消費動向調査」
- 海外カフェブランド公式発表(Cha Cha Matcha, Samovar, MatchaBar等)
- 農林水産省「日本茶輸出戦略」
- 業界誌『Tea & Coffee Journal』各号