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日本茶の健康成分を深掘り:カテキン・テアニン・カフェインの働き

2025-09-02日本茶健康栄養カテキンテアニン

はじめに:日本茶の魅力は「味」と「健康効果」

日本茶が長年にわたって親しまれてきた理由は、その香りや味わいに加え、健康成分が豊富であることにあります。特に注目されているのが、「カテキン」「テアニン」「カフェイン」という3つの成分です。これらの成分は、単体でも健康に良い効果をもたらしますが、組み合わせによって相乗効果を発揮する点でも注目されています。

今回はこの3成分を中心に、それぞれの特徴と健康効果を深掘りしてみましょう。


カテキン:抗酸化・抗菌作用に優れたポリフェノール

カテキンは、お茶特有の渋みの元となる成分で、ポリフェノールの一種です。とくに煎茶や番茶、ほうじ茶などに多く含まれています。

主な健康効果

  • 強力な抗酸化作用:老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を抑制
  • コレステロールの抑制:悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、血管の健康を保つ
  • 抗菌作用:虫歯や口臭の原因菌に対して効果あり
  • 脂肪燃焼の促進:運動との併用でダイエット効果も

カテキンは温度が高めのお湯で抽出されやすいため、80℃〜90℃のお湯で淹れた煎茶などに多く含まれます


テアニン:リラックス効果と集中力向上に貢献

テアニンは、主に新芽に多く含まれるアミノ酸で、日本茶特有の「うまみ」や「甘み」の要因となっています。

主な健康効果

  • リラックス効果:脳内のα波を増加させ、心を落ち着かせる
  • 集中力・記憶力の向上:ストレスを軽減し、学習効率を高める
  • 睡眠の質向上:寝つきの改善や深い睡眠を促す
  • カフェインとの相乗効果:カフェインの覚醒作用を緩やかに調整

特に抹茶や玉露など、日陰で育てた茶葉にはテアニンが豊富です。低温抽出(50℃前後)や水出しでも抽出されやすいため、冷たい日本茶でもリラックス効果を得られます。


カフェイン:覚醒と代謝促進のサポート成分

カフェインはお茶にも含まれており、脳を覚醒させる作用があります。コーヒーと比べると穏やかに作用するのが特徴です。

主な健康効果

  • 集中力・注意力の向上:朝の目覚めや仕事・勉強中に効果的
  • 代謝促進:脂肪分解を促進し、エネルギー効率を向上
  • 利尿作用:体内の余分な水分を排出し、むくみ改善に

ただし、過剰摂取は睡眠障害や胃への刺激となるため注意が必要です。日本茶では煎茶や玉露に多く含まれますが、焙煎したほうじ茶や玄米茶では比較的少なめです。


成分別まとめ:目的に応じた飲み分けを

日本茶を飲む時間帯や目的に応じて、含まれる成分のバランスを考えることで、より健康的な生活に役立ちます。

  • 朝の目覚めに:煎茶や玉露(カフェイン・カテキン)
  • 午後のリフレッシュ:抹茶(テアニン・カフェイン)
  • 夜のリラックス:水出し茶やほうじ茶(テアニン・カフェイン少なめ)

おわりに:健康と味わい、どちらも満たす日本茶の可能性

カテキン・テアニン・カフェインという3つの成分は、それぞれの役割を持ちながら、飲む時間や体調に合わせた使い分けができるという点で、日本茶の奥深さを象徴しています。