
日本茶と茶葉量 ― 1gの違いが味を変える
2025-09-14・日本茶茶葉量淹れ方味の違い
はじめに
「ちょっと多めに茶葉を入れたら、なんだか濃くて苦い」
「少なめにしたら、薄くて物足りない」
そんな経験をしたことはありませんか?
実は、日本茶は 茶葉の量が1g変わるだけで味が大きく変わる と言われています。
1. 茶葉量が味に与える影響
茶葉量が多ければ、成分がより多く抽出されます。
- 旨味(テアニン) が濃くなり、まろやかさが増す
- 渋味(カテキン) や 苦味(カフェイン) も増えて、重厚感ある味わいに
逆に少なければ、味は軽やかになりますが、香りやコクに欠けることも。
このバランスをどう取るかが、美味しいお茶を淹れる鍵になります。
2. 標準的な茶葉量の目安
一般的な急須(容量180ml程度)での目安は次のとおりです。
- 煎茶:2〜3g(ティースプーン軽く1杯)
- 玉露:3〜4g(じっくり旨味を出すため多め)
- ほうじ茶・番茶:2g前後(軽やかな香ばしさを楽しむ)
👉 特に煎茶では 2gと3gで明確に味が変わる ので、ぜひ試してみてください。
3. シーン別おすすめの茶葉量
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リラックスしたい夜
→ 少なめに淹れて、優しい味わいを楽しむ -
朝の目覚めや仕事中
→ 多めに淹れて、カフェインとカテキンの効果を活かす -
お客様を迎えるとき
→ 少し多めに茶葉を使って、香り高い一杯を演出
状況や気分に合わせて茶葉量を調整すると、日本茶はもっと楽しめます。
4. 茶葉量を一定にする工夫
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デジタルスケールで測る
→ 毎回同じ味を再現したい人におすすめ -
専用スプーンを使う
→ 手軽に量をそろえられる -
パックタイプを利用
→ 外出先でも安定した味を楽しめる
まとめ
- 日本茶は茶葉の量で味が大きく変わる
- 煎茶なら2〜3gの違いがはっきりと現れる
- シーンや好みに応じて調整するのがおすすめ
- 測り方を工夫すれば、安定して美味しい一杯が楽しめる
たった1gの違いが、あなたのお茶時間を変えてくれるかもしれません。
参考文献
- 日本茶業中央会『日本茶の事典』
- 農林水産省「日本茶を美味しく飲むための基本」
- 静岡県農林技術研究所 茶業研究報告