日本茶の種類と分類 ― 煎茶・玉露・抹茶などの違いを解説
2025-08-20・日本茶煎茶玉露抹茶茶文化
はじめに
日本茶は一見すると同じ「緑茶」に見えますが、製法や栽培方法によってさまざまな種類に分かれています。代表的なものは煎茶・玉露・抹茶ですが、それ以外にもほうじ茶や玄米茶など多彩なバリエーションがあります。この記事では、日本茶インストラクター試験でも頻出の「茶の種類と分類」を整理し、理解を深めていきましょう。
1. 日本茶の大きな分類
日本茶は大きく 蒸し製緑茶 を中心に発展してきました。分類の基準は以下のとおりです。
- 栽培方法(被覆栽培か露天栽培か)
- 製造工程(蒸し、揉み、焙煎など)
- 形態(粉末茶、茎茶など)
これらを組み合わせることで、数多くの種類が生まれています。
2. 代表的な茶の種類
煎茶
- 日本で最も一般的な緑茶
- 露天で栽培した茶葉を蒸して揉み、乾燥させる
- すっきりした渋みと爽やかな香りが特徴
- 全生産量の約70〜80%を占める
玉露
- 新芽が出る前から20日以上「覆い」をして栽培する
- 被覆によりカフェインやテアニンが増加し、旨味が濃厚に
- 甘みとコクが強く、日本茶の中で最高級品とされる
抹茶
- 玉露と同じように覆い下で栽培した茶葉(碾茶)を粉末にしたもの
- 茶道に欠かせない存在
- 旨味が強く、鮮やかな緑色が特徴
番茶
- 成長した硬めの葉を使ったお茶
- 渋みが少なく、日常茶として親しまれる
- 地域によって「ほうじ番茶」「京番茶」など多様なスタイルがある
ほうじ茶
- 煎茶や番茶を強火で焙じて作られる
- 香ばしい香りと軽やかな味わい
- カフェインが比較的少なく、子供や高齢者にも人気
玄米茶
- 煎茶や番茶に炒った玄米を加えたもの
- 香ばしさと緑茶の爽やかさを兼ね備える
- 戦後の食文化から広まった独特の日本茶
3. 茶の種類と飲み分け
それぞれの日本茶は、飲むシーンや目的に応じて使い分けられます。
- 煎茶:日常の食事やお茶うけに最適
- 玉露:特別なおもてなしや茶会に
- 抹茶:茶道やスイーツ、健康食品にも応用
- ほうじ茶:就寝前やカフェイン控えたい時に
- 玄米茶:香ばしさでリラックスしたい時に
このように、日本茶は単なる嗜好品ではなく、生活シーンに合わせて選べる文化的存在といえます。
まとめ
日本茶は「栽培方法」「製造工程」「茶葉の部位」によって多彩に分類されます。煎茶・玉露・抹茶を中心に、それぞれの味わいや文化的背景を理解すると、日本茶の魅力がより深まります。日本茶インストラクター試験の学習においても、茶の種類と特徴を正しく覚えることが重要です。
日本茶を日常で楽しみながら、学びを深めていきましょう。