テアニンとリラックス効果|日本茶がもたらす心の安らぎ
2025-08-08・日本茶健康テアニンリラックス成分
日本茶のまろやかな旨味の正体、それが「テアニン」です。
テアニンは日本茶に豊富に含まれるアミノ酸の一種で、私たちの心と体に穏やかな効果をもたらします。
テアニンとは?
テアニン(L-テアニン)は、緑茶や玉露、抹茶に多く含まれるアミノ酸です。特に日光を遮って栽培する玉露や碾茶(抹茶の原料)には高濃度のテアニンが蓄積されます。
この成分は、脳内でα波の発生を促し、心を落ち着かせる作用があると科学的に証明されています。
リラックス効果のメカニズム
テアニンは、血液脳関門を通過して脳に直接作用します。
主な効果は以下の通りです:
- 脳波をα波優位にし、リラックス状態を作る
- ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑制
- 集中力を高めつつ、緊張感を和らげる
特にカフェインと一緒に摂取すると、「覚醒とリラックスが同時に得られる」というユニークな効果が期待できます。
睡眠の質向上にも
近年の研究では、テアニンが睡眠の質を改善する可能性も指摘されています。
就寝前にテアニンを摂取すると、入眠がスムーズになり、深い睡眠の割合が増えるという報告があります。
ただし、緑茶にはカフェインも含まれるため、睡眠目的で摂取する場合はカフェインレスの緑茶やテアニンサプリメントがおすすめです。
まとめ:お茶時間は「心の休憩時間」
テアニンを含む日本茶は、仕事や勉強の合間に飲むことで、心をほぐし集中力を保つことができます。
一服のお茶は、まさに現代人にとっての「心の休憩時間」なのです。
出典
- Juneja, L.R., et al. (1999). L-theanine—a unique amino acid of green tea and its relaxation effect in humans. Trends in Food Science & Technology, 10(6-7), 199-204.
- Nobre, A.C., et al. (2008). L-theanine, a natural constituent in tea, and its effect on mental state. Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition, 17(S1), 167-168.